コラム

COLUMN

2024.11.20 看護師

夏に備える 熱中症対策

今年も暑くなると予想されており
「特に、梅雨明け前後の暑さには最も注意が必要」
と消防庁より注意喚起されています。

熱中症とは?

温度や湿度が高い中で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れて、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、体のだるさ、けいれん、意識障害など様々な体の不調をおこす症状のことです。家の中でじっとしていても、室温や湿度が高いために体から熱が逃げにくく、熱中症になる場合があります。

熱中症を疑う症状があれば、水分補給し、エアコンや扇風機をつけて体を冷却または涼しい場所に移動して安静にし、症状をガマンせず早めに病院に相談しましょう。
温度計・湿度計をこまめに見たり、熱中症情報(熱中症アラートやWBGT)の確認をしておくことも大切です。

血糖値が高いと熱中症になりやすい?

血糖値が高い状態が続くと、血管や神経の障害が進んで汗をかきにくくなる場合があります。
汗が出ないと体から熱を逃がしにくくなるため、熱中症への注意が必要です。

「脱水」にご注意

血糖値が高いと、糖に水分が引っ張られて尿として外へ出ていってしまうため、体内では水不足(脱水)が進みます。また、脱水になるとしだいに尿の量が少なくなり、糖を排泄できなくなるため高血糖の状態になります。高血糖と脱水の悪循環となります。

特にインスリン注射をしている人は注射を打ち忘れたり、きらさないでください。インスリンが不足し高血糖になると、アシドーシス(体内が酸性に傾くこと)と脱水が進行し、意識消失を招き命に関わります。
血糖測定をこまめにして、病状が悪化する前に病院に行きましょう。

水分補給のポイント

水分補給の目安量は1日1.2リットルで、お茶か水が適しています。お茶はカフェイン含有量の少ない麦茶がオススメです。
一度に多く飲んでも体に吸収されないため、こまめに飲みましょう。のどが渇く前や起床後、入浴前後や出かける前などに水分補給をすると良いでしょう。

スポーツドリンクやジュースには糖分が含まれており、摂取すると急激な血糖上昇を招くため水分補給に適していません。アルコールやカフェイン入りの飲料(緑茶、玉露、コーヒーなど)は尿を増やす作用があり、水分補給には適していません。