生活習慣病

高血圧/脂質異常症/糖尿病などの治療

LIFESTYLE DISEASE
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生活習慣病について

生活習慣病とは

生活習慣病とは、食事・運動・飲酒・喫煙などの生活習慣が深く関わっている病気を指します。

当院では主に高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、肥満症の方の診察を行っています。

PRIMARY DISEASE

生活習慣病の主な疾患

高血圧

高血圧とは

病院での血圧が140/90 mmHg以上の場合、または家庭での血圧が135/85 mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。血圧をどこまで下げるかの目標は年齢や糖尿病・腎臓病の有無などによって異なります。よほどひどい高血圧でなければ症状は出ませんが、動脈硬化は少しずつ進んでいき、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが上がります。

高血圧の原因

肥満や塩分の摂りすぎで血圧が上がりますが、遺伝的な要素もあります。また、内分泌疾患により高血圧(二次性高血圧)となる場合もあります。減塩や飲み薬でなかなか血圧が下がらない場合や若い方の場合は、ホルモン検査で二次性高血圧がないか調べます。

高血圧の治療

塩分を減らす、運動する、降圧薬を飲む、肥満の方は体重を落とす、禁煙する、などが挙げられます。二次性高血圧の方は、元の疾患を治療します。

脂質異常症

脂質異常症とは

血液中に悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪が多い状態を指します。診断基準は以下の通りです。

  • LDLコレステロール(悪玉) 140mg/dl以上
  • HDLコレステロール(善玉) 40mg/dl未満
  • 中性脂肪 空腹時150mg/dl以上、食後175mg/dl以上
  • Non-HDLコレステロール(総コレステロールからHDLを引いた値) 170mg/dl以上

脂質異常症の症状

LDLコレステロールが非常に高い状態が続くと、まぶた・アキレス腱・皮膚などに黄色腫という黄色のしこりができることがあります。中性脂肪が非常に高くなると急性膵炎を起こすことがあります。しかし、多くの場合は症状がありません。脂質異常症が長年続くと動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる血管合併症のリスクが上がります。

脂質異常症の原因

食事の偏りや運動不足、肥満、飲酒などが主な原因ですが、遺伝性(家族性高コレステロール血症)の場合もあります。また、甲状腺の働きが低下している方、ネフローゼ症候群の方、閉経後の方はLDLコレステロールが上がりやすい傾向にあります。

脂質異常症の治療

目標値は、糖尿病の有無、心血管疾患の有無などで異なります。LDLコレステロールが高い場合は、飽和脂肪酸の摂りすぎに注意が必要です。飽和脂肪酸は、肉の脂身・バター・生クリーム・インスタントラーメンなどに多く含まれています。ただし、LDLコレステロールを食事や運動だけで下げるのはなかなか困難なことが多く、また、LDLコレステロールを下げる薬は動脈硬化性疾患の予防効果が報告されているため、内服薬を使用することが多いです。中性脂肪が高い場合は、甘い物・油っこい物・糖質・アルコールの摂りすぎに注意が必要です。イワシ類・サバ類・サンマなどの青魚に多く含まれるn-3系不飽和脂肪酸(EPA、DHAなど)には中性脂肪を下げる働きがあります。

高尿酸血症

高尿酸血症とは

尿酸値が7.0mg/dlを超えた状態を指します。尿酸値が高いと痛風を起こしますが、それだけでなく尿路結石や腎障害の一因となり、狭心症・心筋梗塞のリスクも上がります。また、脂質異常症・糖尿病・高血圧症などを合併することも多いため、注意が必要です。

高尿酸血症の症状

痛風は尿酸の結晶が関節に溜まる病気で、主に足の親指の付け根が赤く腫れて強い痛みが出現します。女性よりも男性に多く発症します。

高尿酸血症の治療

肥満の方や、お酒・糖質の摂取が多い方では尿酸が高くなりやすいです。そのため、肥満の改善や飲酒量を減らし食生活を見直すことが重要になります。生活習慣の改善で尿酸値が下がらなければ内服薬を使用します。痛風発作がある場合は痛み止めを使用します。

BMI CHECK

肥満度チェック

糖尿病生活習慣病に気をつけよう!

肥満度チェック!

身長と体重を入力し「計算」ボタンを押すと、あなたのBMI値と肥満度がわかります。
日本肥満学会では、男女共に22という数値が統計的に最も病気になりにくい数値とされています。

BMI (Body Mass Index) は、[体重(kg)] ÷ [身長(m)2] によって算出される、肥満度の国際的な指標です。

あなたのBMIはkg/m²

肥満度は

標準体重はkg

標準体重まであとkg

BMI(㎏/㎡) 判定
<18.5 低体重
18.5≦〜<25.0 普通体重
25.0≦〜<30.0 肥満(1度)
30.0≦〜<35.0 肥満(2度)
35.0≦〜<40.0 肥満(3度)
40.0≦ 肥満(4度)

肥満症診療ガイドライン2022より

BMIが25以上の場合や、20代の頃より10kg以上の体重増加のある場合は、糖尿病などの生活習慣病の発症リスクが高まります。気になる方は放置せず、医師の診断を受けましょう。

受診をお考えの方へ

健康診断の異常を放置しない。症状がなくても動脈硬化は進み、命に関わる合併症を発症する可能性があります。健診で異常値が出たら、なるべく早めに受診されることをお勧めします。

STAFF

スタッフ紹介

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専門医/院長 田中 博志

経歴

  • 1981年 名古屋大学医学部卒業
  • 1987年 名古屋大学大学院修了 学位取得:名古屋大学医学博士
  • 1988年より 中京病院内分泌代謝科(現 内分泌・糖尿病内科)勤務
  • 内分泌代謝科主任部長、糖尿病センター長など歴任

専門医資格

  • 日本内分泌学会認定 内分泌代謝科専門医
  • 日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
  • 日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医
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糖尿病療養指導士

日本糖尿病療養指導士とは

糖尿病治療にもっとも大切な自己管理(療養)を患者さんに指導する医療スタッフです。高度でかつ幅広い専門知識をもち、患者さんの糖尿病セルフケアを支援します。この資格は、一定の経験を有し試験に合格した看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に与えられ、認定されることは、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであることを意味します。

当院の糖尿病療養指導士は看護師 2名、管理栄養士 3名在籍しています。

Q&A

よくある質問

生活習慣病に関するよくある質問

生活習慣病とは何ですか?

生活習慣病とは、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が原因で引き起こされる病気の総称です。代表的なものには、糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症などがあります。

生活習慣病はどのように予防できますか?

バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、ストレス管理などが生活習慣病の予防に重要です。定期的な健康診断も早期発見に役立ちます。

生活習慣病の診断はどのように行いますか?

血液検査や尿検査、血圧測定、体重やBMI、心電図などを評価します。

生活習慣病が進行するとどのような合併症が起こりますか?

進行すると心・脳血管疾患などの動脈硬化性疾患や、腎臓病などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。

生活習慣病の治療はどのように行われますか?

食事療法や運動療法など生活習慣の改善が基本です。必要に応じて薬物療法も行われます。個人個人にあわせた治療計画が立てられ、定期的な診療が重要です。